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矯正治療によって、歯並びやかみ合わせを良くするだけではなく、口元の改善を図ることにより、口腔内の菌の安定化と唾液の乾燥を防ぐことで虫歯・歯周病の発生を予防します。
顎顔面と歯の大きさの不調和な現代人において、矯正治療するにあたり、歯を抜く事が必要になってしまうのが実状です。
お互いが納得のいくように、些細なことでも話をしていく事が大切であると考えています。
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現代人の多くは、歯の大きさと顎(あご)の骨の大きさに調和がとれていないと言われています。この歯と顎の不調和を、ディスクレパンシーと言います。
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このディスクレパンシーは、最近になって良く言われるようになりましたが、鎌倉時代にはすでに存在していたことが出土した顎骨から、証明されています。このディスクレパンシーは、戦後の食料変化で発生したものでは決してありません。100年とか200年といった単位で生じてきたものではなく、人類の進化に大きく関係をしています。
原始時代の人類の祖先が、二足歩行を始め、手を使い始め、火を用いることを覚え、食べ物の調理法に火を利用するようになったのがディスクレパンシーの原点であることは、人類学において定説となっています。
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| 写真上:典型的なディスクレパンシーのある歯列不正 |
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火を用いた調理法は、食べ物を柔らかくし噛み砕くという運動を極端に軽減する結果となり、噛むために必要な筋肉や顎骨を退化させる原因となりました。
その結果、それまで頭蓋の特に側頭部を覆っていた強大な筋肉(咀嚼筋の一つで側頭筋)は薄く小さくなり、それに伴い人類の脳容積を大きくし、脳の発達を促す進化につながりました。その脳の発達に反比例して顎顔面・歯は小さくなり退化傾向を示しています。この退化は、進歩的退化といい、人類の進化途中の適応の一つであり、顎顔面・歯の進化を意味します。
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しかし、顎顔面の進歩的退化に比べ歯の進歩的退化は未だに適応できていません。それが現代人の顎顔面における大きな特徴と言えます。
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堅い食べ物を食べれば顎は発達し、奇麗な歯並びになりますか?と聞かれる事がありますが、これは間違った見解です。
人類の適応による進化とは逆行する本当の退化を意味するものです。人類は現時点でもさまざまな環境に適応するための進化の途中であり、今も未完成の状態であります。そういった進化の途中で現在は歯が小さくなる進化的退化傾向は、欠如(初めから歯の数が足りない)の進化的退化傾向へ変わり、将来的には現代人よりも歯の数が減少して初めて顎顔面に適応すると言うのが定説となっています。
ですから現代人の顎顔面部における成長発育において、適応できていない顎と歯の不調和を生まれながらに持っている現代人が多く存在しているのが、現時点での実情ということになります。
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ただ単に歯を並べるだけなら歯を抜かなくてもできますが、顎顔面との調和を考えた矯正治療では、歯を抜かなければ調和がとれない現代人が多く存在するということなのです。
すなわち、歯を抜かないで口腔器官を良好な環境にし、その機能を長く維持することは、人種差や個人差は当然ありますが、多くの現代日本人には無理があるというのが現実です。
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上記のような先天的要因をもつ現代人は、その成長発育においても顎顔面の調和に影響を与えます。
矯正治療は、成長発育を予測考慮することで、より確実性の高い治療結果を得ることができます。ただまだ成長もあまりない乳歯列期の乳歯をコントロールしても意味がなく、永久歯が萌出するころ(6〜8才)から管理していくのが理想的と言えます。この管理には、診断のための資料採得を行い個々における具体的な治療方針そして計画を立て管理するという意味で、必ずしも装置を付けるという意味ではありません。
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